レインツリーの国

レインツリーの国 ★★★☆
飛び道具なしでもおもしろかった
図書館内乱』の中にこの本が重要なファクターとして出てくる。
なので、どうしてもそっちの人たちの気持ちを考えつつ読んじゃった。
それが純粋に作品を楽しむっていう楽しみは半減したけど、
でも、あっちのほうの登場人物たちがこの作品を語ってた言葉とか、
特にメインでこの本に関わった2人の気持ちなんかを想像しながら読むっていうのは
新しい読み方で、とても楽しめた。
主人公の片割れ、女の子のほうが障害を持ってるんだけど
(内乱を読んだ人にはここ伏せるまでもない明らかなこと)
その障害に対する悔しさとか情けなさとか僻みとか・・・
そういう彼女が恋愛をする話なんだけど、要はぶっちゃけると。
そんな彼女だからこそぶつけ合えるホンネとか・・・
いい人に出会えてよかったね、うん。
そして、彼女を見てると言葉って大事だなって。
言葉を使う仕事してるくせに、この人の半分も大事にしてないかもな、
反省しきり。
反省ついでに思ったこと。
うちの祖母が中途視覚障害(ってこの場合も言うのか?)
しかも完全に見えない人なんだけど、
あの人は僻まずのほほんと元気に生きててすごいなーとか
今まで配慮が足りてなかったよなーとか
点字習えばいいのにって思ってた。この本読んでなんて無責任なって反省)
そんなことまで考えちゃった。
勉強になります。
関係ないことなんだけど、有川浩の本は、
デビュー作の『塩の街』以外の全てを図書館で借りてたんだけど、
(うちの地元の図書館には『空の中』から全部、注文して買わせてるw)
今回は偶然サイン本見かけて、買っちゃった〜